松本さんは、ニュースでよく報道されている米軍人の素行の悪さや、騒音被害などの基地があることで起こる悪影響について語ってくれました。
そして、抑止力について、嘉手納の空軍と横須賀の第7艦隊は”抑止力”になっているが、それ以外はあまり機能していない、ということも話してくれたました。
さらに、これは長嶺さんも言っていたことなのですが基地が沖縄から無くなったとき、補助金や基地で仕事をしている人達の生活が成り立たなくなる、という意見に対して、基地にとられている土地による経済の振興のほうがプラスになるというデータがあり、基地で働いている人達も英語ができるなど、能力が高いのですぐに新しい土地による雇用などですぐ仕事は見つかるだろうから問題はない、と語ってくれました。
簡潔にすると、沖縄米軍基地が存在する理由は日米安全保障条約です。
そして、沖縄米軍基地について話すときは、これに肯定的か、否定的かが重要だと思います。
今回インタビューさせてもらった3人は、誰もが共通して沖縄の負担軽減を唱えていますが、安保条約に否定的なのは山本さん1人です。
米軍基地は明らかに迷惑施設であり、近くに来ることを誰も望まず、沖縄の人々が負担軽減を唱えるのは当たり前です。
しかし日本全体から見たとき、安保条約の肯定派が多数であり、基地の存在を認めています。つまり、これは原発と同じような、総論賛成各論反対の状況であるといえます。
この状況の解決策は、米軍基地の付近の住民への手厚い支援で、納得させることぐらいだと思います(少女暴行などが起きてしまう状態をどれほどのお金が解決できるかわかりませんが)。
だから、この問題の根本的な解決策である”基地の撤去”は安保条約の肯定派が多数である限りかなり難しい、いや、無理だと思いました。
そして、沖縄と本土のルーツが違うことや、日米関係などが絡んでくるこの問題は、これからも長い時間日本国内の問題として、いわば”本土の人達が見て見ぬふりをしている”状態が続いてしまうのではないでしょうか。
この問題の解決には、とにかくなるべく多く問題意識を国民、そして世界に持ってもらうことが重要だと思います。